その1 ←いまココ その2 その3
1 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 15:29:11.87 ID:TP5uHD0OO
きっかけは妻、幸子の些細な一言だった。
冷静になって考えると、何故あんな言葉でムキになったのか……
キラ捜査に進展が無くて苛々していた所為かもしれない。
幸子もストレスが溜まっていたのだろう。
旦那である私が警察庁局長と呼ばれる立場から一転。無職になったのだ。
世間からの目も厳しかったに違いない。
それでも……やはりあんな言い方は酷いと思う。
「息子の月は東大に首席で合格したのに……旦那は無職なのよね」
私だって人間だ。
涙も流すさ。
3 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 15:33:59.78 ID:TP5uHD0OO
いつもと同じ夕食の時間だった。
私は普段より早く帰宅し、久々に家族団欒の食卓にありつけた。
月……粧裕……幸子……そして私……
みんなで机を囲んでの飯は格別だ。
私は黙々と箸を進める息子に、スキンシップを図ろうと話しかけた。
親子だもの。
総「ライト、勉強の方はどうだ」
月「いつも通りだよ。父さん」
粧「東大首席合格だもん、自慢のお兄ちゃんです」
幸「息子は自慢出来るのに……」
総「…………」
思わず黙り込んでしまった。
月は一人、ポテチの袋を抱えて自室へ上がっていく。
家族団欒なんてフルハウスの世界だけだ。
4 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 15:39:59.73 ID:TP5uHD0OO
粧裕は隣りの部屋でテレビを観ている。月は部屋で勉強中。
幸子は夕食の片付けをしていた。
家族団欒の食卓は、始終無言で幕を閉じたのだ。
私は意を決して幸子に話しかけた。
総「幸子、さっきは何故あんな事を……」
机を拭いていた布巾を握り締め、私を睨み付ける妻。
途端に彼女の両頬を一筋の涙が伝った。
ホワイ? 何故? 私が何をした?
疑問と焦燥に頭を混乱させる私を睨み付けたまま、幸子が叫んだ。
幸「あなたが……無職だから……ッ!!」
無 職
わ、私は肩書き上“無職”だが決して収入が無い訳じゃない!
一応竜崎から私や家族が一生困らないだけの経済的援助を受けている!
それに職場だって、いや職と呼べるかどうかは分からんが一応あるし……
私は私は私は私は私は、
おのれキラァアアアアアアアアアアッ!!!!!!
5 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 15:51:23.61 ID:TP5uHD0OO
気が付けば、私は走り出していた。
行く当てなんか無い。再就職の見込みも無い。
車に乗り、都内の高速を意味も無く走り回る。
この年にして初めて尾崎豊の気持ちが理解出来た。
夜神総一郎、ある晴れた冬の夜の事だった。
12 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:03:09.21 ID:TP5uHD0OO
帰宅したのは夜十二時を過ぎた頃だ。
幸子も粧裕も既に眠っていた。
私は重い足取りで自分の部屋へと向かう。
途中、階段から降りて来る月に声をかけられた。
月「父さん、こんな時間まで外出してたのか?」
総「あぁ……少し、な」
月「母さんと何かあったの?」
総「…………」
月「下から凄い大声で“無職”って聞こえたんだけど……」
やはり聞かれていたのか……!!
私は――情けない父親だ。
家では無職と妻に詰られ、職場では竜崎の役に立てず、キラ捜査も進展無し。
竜崎からの資金援助が無ければ家族を路頭に迷わせるところだった。
もう……疲れた……パト●ッシュ……
月「父さん! 聞いてるのか?」
総「! す、すまん、ルーベンスの絵が見たくて……」
月「何を言ってるんだ……」
そう言うと息子は再び部屋へ戻ろうと、階段を上り始めた。
(遂に月にまで呆れられてしまったか……ははっ)
俯いて塞ぎ込んだ私に目もくれず、月は言った。
月「そんなに悔しいなら、父さんも入ればいいじゃないか」
総「私が……どこに?」
月「東大」
16 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:09:47.42 ID:TP5uHD0OO
総「ば、馬鹿な事を言うんじゃない。大体どうやって……」
月「竜崎に頼んでみれば? あいつなら何とか出来るんじゃない?」
そう言い終わると月は部屋に入り、鍵をかけた。
薄暗い廊下には、私だけが取り残された。
総「東大……か」
もし、もし私が東大に入れたら……粧裕は笑ってくれるだろうか。
月は昔の様に私を尊敬してくれるだろうか。
幸子は許してくれるだろうか。
私は…………
24 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:20:21.36 ID:TP5uHD0OO
――月の部屋――
リ『ククク……総一郎が東大受験か……』
月「なんだ、聞いてたのかリューク」
リ『あぁ、ホームドラマ見せて貰ったぜ』
月「下らない三文芝居だけどね」
リ『それにしても、あの総一郎が東大とは……ククク』
月「笑い過ぎだぞリューク」
リ『父親がお前の後輩になるかもしれねーな』
月「何を言ってるんだ? そんな事があん筈ないだろ」
リ『? だってさっきは……』
月「ああでも言わないと、父さん蒸発しちゃうだろ」
リ『そうなったら計画に支障をきたす……か』
月「第一、父さんの学力で合格出来るほど東大は甘くないよ」
リ『お前、悪魔だな……ククク』
月「死神には言われたくないね……ははっ」
26 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:30:26.76 ID:TP5uHD0OO
翌日。
私は朝一番でキラ対策本部へと向かった。
竜崎は……椅子に座ってお菓子を食べている。
話を切り出すなら今しかない。
総「竜崎、ちょっと話がある」
L「どうしました?」
総「実は……東大を目指そうと思ってな」
L「…………」
竜崎の手から落ちたポッキーを拾い上げ、話しを続ける。
相変わらず彼の顔は筋肉一つ動かない。
総「協力してくれ……頼む」
L「とうだいですか」
総「東大だ」
L「とうだい……灯台……当代……」
総「東応大学だ」
31 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:42:32.60 ID:TP5uHD0OO
L「それは、見学したいという事ですか?」
総「入学だ」
しばらく硬直していた竜崎が、私を見つめて訊く。
L「本気ですか? いえ、正気ですか?」
総「あぁ……本気で正気だ」
L「そうですか……」
私の真面目な表情からギャグではないと判断したのか、竜崎は押し黙った。
それから少しの間をおいて、再び私を見据える。
辺りには緊迫した空気が流れていた。
34 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:52:01.58 ID:TP5uHD0OO
数時間後、私は昼食を取りに本部を出た。
そして帰ってきたのは午後一時。
まだ頭の中は東大受験の事で一杯だった。
松「あ、局長! お帰りなさい」
総「竜崎は?」
松「向こうの部屋でワタリさんと話してます」
総「そうか……頼まれたコアラのマーチ、買ってきたんだが……」
確か竜崎は隣りの部屋にいると言っていたな。
よし、渡しに行ってやるか。
私はコアラのマーチを片手に、竜崎のいる部屋へと向かった。
36 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:54:50.82 ID:TP5uHD0OO
結果から言うと、竜崎は私に東大受験の資格を与えてくれる事になった。
――以下回想――
L「……夜神さんの覚悟は分かりました」
総「で、では――」
L「私の権限を使えば夜神さんを東大受験させる事は可能です」
総「ありがたい! それだけで十分だ!」
私は今にも天に昇りそうな勢いで喜んだ。
息子の東大合格を聞いた時より喜んだ。
L「しかし夜神さん……東大受験は……」
総「分かってる。必ず合格してみせるさ」
L「いえ、そうではなくて……」
総「そんなに心配しなくて大丈夫だ。こう見えて学生時代は……」
L「人の話を聞いて下さい」
45 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:14:05.21 ID:TP5uHD0OO
――回想続き――
総「……訊いていいか?」
L「どうしました?」
総「はっきり言って……私に合格出来る見込みはあるのか?」
L「それは……」
総「月に言われるがまま東大受験なんて言い出したが……本当に合格出来るのか?」
L「…………」
総「世界一の探偵から、正直な意見を聞きたい」
L「それは……私にも分かりません」
総「可能性は五分五分という訳か?」
L「いえ……本当に私にも分からないんです……」
総「そうか……」
L「夜神さん……あなたは不思議な人です」
総「不思議?」
L「時々、世界一の探偵である私にも想像出来ない事をやってみせる」
総「…………」
L「結果は私にも分かりません……ですが、夜神さんなら大丈夫です。私が保証します」
総「竜崎……」
18 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 16:10:55.23 ID:j1h4ig3LO
これはwktk
警視庁局長になるくらいなら、かなりいいとこ出たはず
という突っ込みはしないでおく
41 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:05:00.34 ID:7F/ViRb20
マジレスすると総一郎も東大出身
ジャンプのデスノ特集ページに載ってた。
42 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:07:24.71 ID:gycqMpekO
>>41
アッー!
43 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:11:07.20 ID:f5t8c5cm0
この話終わったな
46 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:15:46.81 ID:TP5uHD0OO
>>総一郎が東大出身
東応大学付属高校中退って事で容赦してくれ
47 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:23:55.99 ID:TP5uHD0OO
あぁ……竜崎は優しいなぁ……
いっそ幸子と別れて竜崎と結婚しようかなぁ。
月は竜崎を「母さん」って呼ぶんだろうな……えへへ
いかんいかん、私は何を考えているんだ。まるで変態みたいじゃないか……
そんな事を考えている間に、私は部屋の前までやって来た。
中からワタリと竜崎の話す声が聞こえる。
ここで急に「ドーン!」と叫んで突入すれば竜崎は驚くだろうな……
私はクスクスと笑いながら妄想に身を委ねた。
竜崎と東大の話をして以来、妙にテンションが高い。
中からの声は除々に大きくなっている。
その時、「竜崎は何を話してるんだ?」と頭に疑問が浮かんだ。
私はそっと聞き耳を立てる。
L「……に空きを作れるか?」
ワタリ「はい、既に準備は整っています」
L「それなら後は夜神総一郎次第か……」
ワタリ「失礼ですが、合格の見込みはあるのでしょうか?」
L「正直言って……合格出来る可能性は……0%」
48 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:25:25.59 ID:gw4iQ0j00
総一郎が着実に壊れていくwwww
そんなに妻の言葉がショックだったのか総一郎wwwwwwww
49 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:29:24.44 ID:TP5uHD0OO
総「な、なんだと!?」
私は自分の耳を疑った。何かの聞き間違いだ。絶対そうだ。
「夜神さんなら大丈夫です」という言葉は嘘だったのか!?
いや……竜崎は人を騙す様な奴じゃない……
L「今の段階ではF判定以下です」
F判定だと?
落ち着け、ここは冷静になれ夜神総一郎。
きっと竜崎も本心から言っている訳じゃない……
L「合格なんて夢の夢です」
嘘だッ!!
総「うわぁあああああああああ!!」
気が付けば、また私は走り出していた。
当然……行く当てなど無い。
右手に持ったコアラのマーチが、妙に哀しかった。
51 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:41:03.18 ID:TP5uHD0OO
ワタリ「竜崎、どうしました?」
L「今、外から奇声が聞こえた気が……」
ワタリ「?」
L「いや、私の気の所為だろう……」
ワタリ「それより本当に宜しかったので? もし不合格だった場合、Lの信用は……」
L「では、夜神総一郎には“施設”で訓練して貰いましょう」
ワタリ「施設……ですか?」
L「ええ、私の携帯を貸して下さい」
ピピピ……
L「もしもし、流河です。そうです、時間がありません。明日から一名お願いします」
52 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:45:22.59 ID:TP5uHD0OO
知ってる?
アイしあう二人がトーダイってとこにはいるとね
「シアワセ」になれるんだって
――ふーん
大きくなったら
ふたりで
いっしょに
トーダイ行こーね
54 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:54:05.30 ID:TP5uHD0OO
東大を首席で合格する――
妻に詰られて竜崎に泣き付いた私は、その温泉街へやってきた。
総「確かこの辺だと言っていた筈だが……」
昨夜、竜崎から電話があり、急遽この街に来るよう言われた。
何やら「東大合格集中訓練施設」がある……らしい。
長い階段を上り、木々に囲まれた大きな建物の前に立つ。
そこは紛れもなく温泉旅館であり、同時に竜崎の言う“施設”でもあった。
総「ここが今日から私の泊まる『ひなた荘』か……」
キラ捜査は月達に任せておいた。
どうせ私がいても大して役に立てないだろう。
なら、私は私で東大首席合格に集中しよう。
そう決めたのだ。
55 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 17:55:37.69 ID:Q0l15l9wO
ちょwwwwww
57 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 18:04:55.89 ID:TP5uHD0OO
総「すみませーん、誰かいませんか?」
玄関を開け、中を覗き込む。
誰か人がいる気配は無かった。
総「……? 誰もいないのか?」
気は引けるが仕方無く勝手に上がる事にする。
なに、こちらは竜崎から許可は得ているんだ。
後で旅館の人に事情を説明して謝れば問題無いだろう……
前もって泊まる予定の鍵は竜崎から受け取っていた。
私は鍵に書かれている番号の部屋へと向かう。
途中で浴室の前を通り掛かった。
総「ふむ……温泉か……後で入ろう」
59 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 18:14:27.21 ID:ssiTfoldO
なんという浦島…
60 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 18:19:42.97 ID:TP5uHD0OO
「お邪魔します」と律義に礼をして部屋に上がる。
荷物を置いて一息吐いた。
総「全く……幸子の奴、何が『キラが捕まってもあなたは東大に首席で入れない』だ」
私だって一応東大は出ているし(何十年も昔の話だけど)
いくら月が首席で私が無職だからって、泣く事ないじゃないか……幸子の奴……
そうだ、私も東大出てるんだ! 入る事は難しくない筈!
後は首席にもっていけば良いだけだ。
ははっ! なんだ楽勝じゃないか!
総「ふぅ……気が抜けたら風呂に入りたくなってきたな……」
私はさっきの温泉に入る事にして歩き出した。
はーはは! 悲観する事は無いぞー!
63 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 18:36:49.83 ID:TP5uHD0OO
総「す、すごい! 露天風呂じゃないか!」
湯と書かれた暖簾を潜り、目の前に現れたのは露天風呂。
なんとも見事な景色だった。
さっそく全裸になり、私は湯船に浸かる。
あぁ……気持ち良いなぁ……
総「よし、悩んでても仕方無い……この旅館で受験勉強頑張るか!」
ガラッ
その時、扉を開けて誰かが風呂場に入ってきた。
バスタオルで胸を隠した背の高い……
湯煙で顔は見えないが、このパターンは……まさかッ!?
思わず月じゃない方の息子がエレクトする。
そんな下半身の事情も知らずに、その誰か足を浴槽に入れてきた。
?「あー いい湯だー」
総「はぁ……はぁ……はぁ……はぁはぁはぁはぁ……」
湯煙が晴れて何者かの顔が露になる。
あぁ……ダメだ、もう……ああぁあ……うっ!!
すっかり果ててしまった私は朦朧とした意識の向こうに見た。
――ガチムチな男の姿を。
67 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 18:56:54.79 ID:TP5uHD0OO
気が付けば……私は管理人室に横たわっていた。
どうやら気を失ってしまったようだ。
何か……恐ろしい物を見てしまった気がする。
?「気が付きましたか?」
総「あなたは……一体?」
?「この旅館でお世話になっている『前原しのぶ』と言います」
襖を開けて顔を出したのは童顔のロリっ娘だった。
中学生くらいの可愛らしい容姿の……はぁ……はぁはぁ……
いかんいかん、しのぶタンが見てる前だ。後でトイレに駆け込もう。
し「あ、あの……あなたが流河さんの?」
総「ええ。流河の紹介で来ました……夜神総太郎です」
竜崎からは偽名を名乗るように言われていたので、私は咄嗟に『総太郎』と名乗った。
し「総太郎さんですね、話は聞いてます」
総「勝手に上がって申し訳ない……」
し「東大を受験されるんですね……頑張って下さい」
総(はーはは! 遂に私にも春が来たぞ!)
70 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:15:51.78 ID:TP5uHD0OO
その後、私はしのぶタンに旅館の説明をして貰うことになった。
これから住み込みで勉強する旅館だ。
やはり構造くらい知っておくべきだろう。
し「……これで旅館の説明は終わったんですけど……聞いてます?」
総「はぁはぁはぁはぁはぁ……あぁ、聞いてたよ。あそこが食堂だな」
し「あれは トイレ です」
部屋に戻っても特にする事が無いので、しのぶタンに付き纏う事にした。
しのぶタンは若干嫌そうな顔をしながらも了解してくれたし、問題は無いだろう。
し「あの……そろそろ部屋で勉強した方が……」
総「大丈夫だ、こう見えて私は一応東大出身だからな」
し「え? なら何で再受験するんですか?」
総「今の職に満足出来なくてね……まぁ、妻と喧嘩して」
し「それで受験ですか……今年ですよね? スゴいなー」
総「いやいや、結婚はまだ早いよ。ははっ」
総「焦らなくていいんですよ……私、総太郎さんが好きですから」
総「しのぶタン……私もだ……はぁはぁ……」
総「ああっ!?」
総「すみません、代えのパンツは ありますか?」(五・七・五調)
し「キャアアアアアアアア変態!!」
71 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:19:44.70 ID:5F2c3Xxv0
夜神早一漏
73 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:28:22.56 ID:TP5uHD0OO
?「大丈夫か、しのぶッ!?」
長い髪の袴っ娘が、竹刀片手に飛び出して来た。
黒髪女剣士……はぁはぁ……これも、良きかな。
私は脱ぎたての下着を隠して微笑みかける。
し「素子さん……」
素「この男は何者だ? 変態か?」
総「あぁ……その竹刀で殴られたい……いかん、また息子が……」
し「へ、変態みたいだけど竜河さんの知り合いで……」
素「こいつが竜河さんの知り合いだと?」
総「初めましてお嬢さん。夜神総太郎と申します」
私が差し出した生暖かい手には見向きもせず、素子さんは背を向けた。
素「ふん……しのぶに変な事をしたら、即刻出て行って貰うからな」
総「あなたの竹刀で叩き出されたい……ははっ」
し「…………」
76 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:39:27.12 ID:8E+8StoZ0
総一郎のキャラが分からなくなってきたw
74 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:32:39.17 ID:zYjQA4PM0
>>1は一体何を思ってこれを書き始めたんだ・・・。
なんという才能の無駄使い・・・。
75 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:32:46.16 ID:TVoy/48CO
これはひどいwwww
78 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:45:46.33 ID:TP5uHD0OO
し「あの……さっきはすみませんでした」
総「? 素子さんの事か?」
さ「本当は優しい人なんですけど……男の方には少し」
総「私の趣味か? ははっ、困ったな」
し「聞いてますか?」
総「ウサギと会話するのが趣味かな」
し「病院開いてるかな……」
夕方になり、しのぶタンは飯の準備を始めた。
私も手伝おうとしたのだが、全力で拒否されたよ。
暇なので旅館内を一周する。キラ対策本部よりは小さいが、いい旅館だ。
キラか……まるで遠い昔の様に感じるな。
月も、粧裕も、幸子も、松田も、アフロも、模木も……竜崎も。
あぁ、竜崎が恋しいなぁ……はぁはぁはぁはぁ
ふと、ある部屋の前で足が止まった。
しのぶタンの部屋だ。
鍵はかかっていないし、しのぶタンは調理室。
これは入るべきだ。よし、入ろう。
私は静かに戸を開ける。まずは下着を探さなければ……
?「何をしとるんや?」
総「エンッ!」
背後からの声に慌てて振り返ろうとして、足を滑らせた。
咄嗟に受け身を取ろうと上半身を捻り……
偶然置いてあった金日正の銅像で頭をぶつけ、私は再び気絶した。
79 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:46:39.55 ID:zYjQA4PM0
なんで金日正の銅像があるんだよwwwwwwww
80 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:50:20.46 ID:X4+CmbNr0
金日成だろ・・・
84 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 19:58:42.46 ID:TP5uHD0OO
目を覚ますと管理人室と書かれた部屋にいた。
記憶が定まらない……ここは一体どこだ?
確か幸子が韓流ドラマにハマって、月が北朝鮮に亡命して……
駄目だ! いくら考えても北の将軍様の顔しか思い出せない!
その時、私は目の前にいる女性に気が付いた。
?「何や、あんさん見かけん顔やな」
総「あぁ、おはよう粧裕」
?「誰と間違えてんのか知らんけど、ウチの名前は紺野みつねや」
総「粧裕は今日もエロいなぁ。父さんムラムラしてきたぞ」
み「ちょ、ズボンを脱ぐなッ!」
総「そうかそうか、父さんは幸せ者だ」
し「えいっ!」
頭を鈍器の様な物で殴られた。
去年行ったSMクラブより気持ち良かったよ、粧裕。
88 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 20:17:22.39 ID:TP5uHD0OO
総「すみません、調子こき過ぎました」
二時間にも及ぶ土下座の末、何とかみつねさん達の許しを得た。
みつねさんは笑っていたが、素子さんがブチギレたのだ。
しのぶタンは半泣きで部屋から出て行くわ、素子さんに殺されかけるわ……
全くなんて旅館だ! 信じられん!
帰ったら竜崎にネチネチと愚痴ってやろう。
それだけじゃ済まない。ジャロにも訴えてやる。
更には元警察庁局長の権限でしのぶタンを監禁して――
……うっ!!
濡れた下着が気持ち悪い。
とにかく疲れたので、体を休める為に自室へ向かった。
代えの下着を持って来ていないので今日はノーパン決定だな。
89 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 20:19:09.91 ID:IOTlsbxZ0
変態すぎだぞ総一郎wwwwwwwwww
87 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 20:08:24.29 ID:7ciG4sBfO
>>1
バーローのやすひこだっけ?名前忘れたけど、何かサブキャラの書いた人ー?
91 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 20:21:37.61 ID:TP5uHD0OO
>>87
いや、光彦の奴を書いたのは俺じゃない。
昔「ジーキル博士とhyde(156cm)」っての書いてたんだが……
ちなみに「夜神月を雛見沢に〜」も俺じゃないぞ。
ちょっとカレー食って来る。
9時までには再開の予定ー
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