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2007年02月13日

ドラえもん〜のび太の20世紀少年〜 その17

http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1171091896/

その1  その2  その3  その4  その5
その6  その7  その8  その9  その10
その11  その12  その13  その14  その15
その16  その17 ←いまココ  その18
※続きは追って沙汰を待たれい(´・д・`)

99 :1:2007/02/11(日) 21:40:47.97 ID:/XJbHiUO0
第18話 消された本物

スネ「着いたぞ・・・」
のび「ここが約束の場所か・・・・」
大渋滞に巻き込まれたり、変装の道具を買い忘れていたりというトラブルは
あったが、信者たちが集まっているどらえもん日本支部にたどり着いた。

ここは支部というにはあまりにも大きかった、見渡す限りの広い敷地内に
いくつもの信者用宿泊施設や集会所があった。

100 :1:2007/02/11(日) 21:42:09.05 ID:/XJbHiUO0
ジャイ「それにしてもなんて人の多さだよ。こりゃ」
ジャイアンが驚くのも無理無いこの広大な敷地内が狭く見えるほどの
人がこの場所に集まっていた。

大きな門に入りきらないほどの人が集まったせいで門の辺りでは
集まった人たちの怒号が聞こえてくる。
この門にさえも近づけず、塀の回り中にまるで年始の初詣客くらいの
人たちが並んでいた。
きっとTVや新聞の煽りで不安に駆られた人たちが救いを求めてここに
集まってきたのだろう・・・・

101 :1:2007/02/11(日) 21:44:17.71 ID:/XJbHiUO0
のび「どうする?並んだほうがいいかな?」
スネ「これは待ってても約束の時間には間に合わないって」
ジャイ「出木杉のやつは何て言ってたんだ??
    ここに一番の野郎がいるからここに集まれとしか
    言ってなかっただろ、どこからか忍び込むのかよ?」

そういえば彼の口からここまで来て、どうやってここに潜入し
一番という男を捕まえるかまでは聞いてないことに気づいた。

出木「日本支部に着いたら、電話をくれよ?そこで計画の詳細を話すから」
としか彼からは教えられてはいなかった。

着いてから詳細を話すなんて、どことなく不安な感じがしないでも
なかったのだが出木杉のことだから何か深い考えがあってのことだろうと
思いそこまで深くは追求はすることはしなかった。

102 :1:2007/02/11(日) 21:46:41.72 ID:/XJbHiUO0
のび「とにかく彼に電話してみるよ」
そう二人に言って携帯を懐から取り出し、出木杉に電話をかけた。

電話を掛けてから数秒もたたないうちに電話は取られ
いつもの穏やかな声が聞こえてきた。

出木「ああっ!!野比君たち着いたんだね?待ちわびていたよ」
のび「着いたのはいいんだけど、どうにも人が多すぎてすぐには
   入れそうにもないんだ
   これから僕たちどこに行けばいいんだい?」

103 :1:2007/02/11(日) 21:49:37.94 ID:/XJbHiUO0
出木「ああ、もうその点については配慮してあるよ。
   受付口に立っている信者に君たちの偽名を言えばいい。
   そうすればすぐに中に入れる。
   名前はカバ山カバ夫、丸出ダメ夫、骨野ツギ多で登録してあるから
   信者たちのいる集会所へ連れて行ってくれるはずだ。
   そこで一旦落ち合おう。」

ジャイ「おおっ!!さすがに手際がいいな。
    それなら怪しまれずにすぐ入れるなあ」

もう偽名で登録しているとはさすが出木杉だなと僕も思わされた。
だがスネ夫だけがこの手際のよさに疑問に思うところがあったのか
難しそうな顔で腕を組んでいた。

スネ「出木杉?何でこんなに手際よく中に入れるようになってるんだ?
   それにこれだけ人がいるのに一般の信者と変わらない僕たちが
   優先的に入れるようになってるなんておかしくないか?」

104 :1:2007/02/11(日) 21:53:13.03 ID:/XJbHiUO0
疑り深いスネ夫の疑問に出木杉は一瞬面倒な奴だという表情を
見せたがすぐにその質問に優しく返答した。

出木「実はね、この計画を思いついたのもこの組織について
   探っている時に運よく組織内部に協力者が出来たからなんだ」
のび「協力者?そんな人がいるの?」

出木「ああそれがいるんだ。大学生の子なんだけどね。
   このどらえもんという組織に入ったのも彼女に誘われて入った
   らしいんだけど。
   だけどその彼女この教団に金をかなり貢いだあげく借金が課さんで
   それを苦に自殺してしまったらしい。

   それでこの組織自体が信じられなくなったらしい。
   今はどうにかして組織に一泡吹かせてやりたいらしいんだ」

のび「そうか、それで僕たちに協力してくれるのか」
どらえもんの内部にも協力してくれるような人がいるなんて・・・
無謀な計画にも少し望みが見えてきたなと顔が綻んだ。

105 :1:2007/02/11(日) 21:59:50.35 ID:/XJbHiUO0
出木「それじゃあ!!大体の計画は伝えたよ。
   後は集会所で落ち合おう!!」

やる気に満ちているような生き生きとした声で彼はそう言うと
電話を切ってしまった。
まだスネ夫はまだ腑に落ちないらしく腕を組んで考え込んでいた。

ジャイ「何勘繰ってるんだよ!!出木杉の奴が信じられないってのかよ!!」
スネ「いや、そういうわけじゃないけど。何か気にかかるんだよね
   あいつにうまく言いくるめられているような・・・」
ジャイ「出木杉は俺たちの仲間だろ?お前は仲間だと思ってないのかよ!!」
スネ「いや僕だってそう思ってるよ。だけど・・・・・」

ジャイ「はー・・・らちがあかねえ、さっさと行くぞ」
スネ夫の態度に腹を立てたジャイアンはカツラとサングラスをかけ
車から飛び出して人ごみのほうへと歩いて行った。
スネ「ちょっと待てよ。今行くって・・・」

106 :1:2007/02/11(日) 22:01:51.73 ID:/XJbHiUO0
信者「押さないで下さい!!信者の皆様方は綺麗に並んで下さーーーい!!」
山のように溢れている人の中を掻き分けて受付のいる所まで
ノタノタと亀のように進んでいった。

信者「アッーー!!そこの御三人方!!!横入りなどしないで下さい!!!
   他のお客様の迷惑になりますから。
   ちゃんと列の後ろに着いて並んで下さい!!!」

ジャイ「俺たちはもう先に登録すませてんだよ!!早く中に入れろ!!」

ガヤガヤとした声の中ジャイアンは受付の立っているところまで
聞こえるくらい大きな声で叫んだ。
信者「何ですかその態度は!!!とてもどらえもんの信者の方とは
   思えないような無礼な言い方、それに一般の方は列に原則並んで
   もらうことになってます!!!」

107 :1:2007/02/11(日) 22:12:41.01 ID:/XJbHiUO0
ジャイ「なっ!なんだとおーー!先にお前らが入れてくれるっつうから
    ここまで人ごみ掻き分けてきたんだぞ!!」
信者「そ。そんなこと言われましても困ります」
「どうしたんですか?」
困り顔の信者にそれを待っていたかのように後方からヌッと男が姿を現した。

信者「あっ、大学幹部。こちらの信者さんが言うこと
   聞いてくれないんで困ってるんですよ」
のび「あっ!!君は」
信者に幹部と呼ばれている男には見覚えがあった。それも2度も
一度目はトーキョードーム前、2度目はTVの中で見たことのある大学生風の男だ

大学「信者さんお名前を教えていただけますか?」

108 :1:2007/02/11(日) 22:22:49.93 ID:/XJbHiUO0
のび「えっと・・・名前は確か」
指を咥えながら名前を思い出そうとするとスネ夫は何やってるんだ!
といった顔ですばやく僕に割って入り質問に答えた。

スネ「名前はカバ山カバ夫、丸出ダメ夫、骨野ツギ多の三人です!!
   この名前を言ったらすぐに集会所に
   連れて行ってくれると聞いたんですけど」
大学「ああ、あの人からお話は聞いてますよ。
   どうぞこちらへ・・・」
彼はその名前を聞くとすべてを理解したらしく
受付の信者を振り切り施設内へと入れた

109 :1:2007/02/11(日) 22:32:33.77 ID:/XJbHiUO0
ジャイ「うわあ、中は外以上だな・・・」
スネ「こりゃあ、すごい」
この支部の中は外以上の人で溢れていて足の踏み場もないほどだった。

大学「さあ、話は聞いています。こちらへ」
彼は関係者専用の通路に案内し人ごみを尻目に集会所へと続く道を
歩き始めた。
のび「君、熱心などらえもんの信者だったよね?
   今回はよく助けてくれたね」
大学「出木杉さんから聞いてるでしょ。私が今この教団に抱いている
   感情は憎しみだけです。幹部になったのもより奴らの弱みを握れると
   思ったからなんです。」
彼はそう言いながらこぶしに力を込めていた。よほど彼女を失った悲しみが
大きかったのだろうか??と思いながら通路を歩いた

110 :1:2007/02/11(日) 22:43:53.90 ID:/XJbHiUO0
大学「ここが今日集会が行われる第2ドームです。」
いつの間にこんな大きな会場を立てたのかと思うほどの広さが中には
広がっていた。ここなら5万人のライブだって余裕できそうな気がする。
たぶん会場内だけはどらえもんの道具でも使って四次元空間にでも
しているのだろう。

出木「やあ、野比君たち!やっと来たか」
集会所に入ってきたのをどこから見つけてきたのか知らないが
大きく手を振りながら出木杉が僕らの所へ近寄って来た。
のび「遅れてごめん」
出木「大丈夫だよ、作戦決行の時間まではもう少しある
   それに大学君のおかげですぐここまで来れただろ?」
出木杉は後ろのほうでその様子を見ていた大学生にウィンクをした。
それを見た彼は嬉しそうにお辞儀をした。

111 :1:2007/02/11(日) 22:52:59.21 ID:/XJbHiUO0
ジャイ「ところで、一番の奴はもうここに現れたのか?」

出木「いやまだ集会には現れていないみたいだ。もう少しここで彼が
   出てくるのを待ってみよう。
   
   それに彼を捕まえるのはこの集会が終わってからにしたほうがいい。
   集会が終わるといつも彼は瞑想室に一人で入るんだ。
   そこなら誰にも怪しまれずに彼を捕まえることができるはずだ」

彼がそう言うか言わないかのうちに会場に集まっている信者たちの声が
静まった。そしてその沈黙の中、舞台の袖から小柄な男が出て来た。
するとそれまで沈黙していた信者たちの叫び声が上がり、熱気が増した

出木「始まったみたいだね・・・」

112 :1:2007/02/11(日) 23:08:44.93 ID:/XJbHiUO0
一番「みなさん、今日は第1295回どらえもん集会にお集まり頂いて
   ありがとうございます。今、地球上では恐ろしい怪現象が起きています
   
   人類滅亡の時は近いのです。今日ここに集まっている空き地の仲間は
   どらえもんにより必ず救われます。
   みなさんで彼を称えましょう どらえもん どらえもん!!」
観客「どらえもん!!どらえもん」
一番「まだ声が足りなーい!!もっと大きな声で一度!どらえもーーーん」
客観的に見ているとかなり馬鹿げた集会だが信者たちは助けられたくて
必死なのだろう子どもから老人の信者まで大きな声を張り上げている。

この中の何割を教団は救うつもりだろうか、きっと放っておくに違いない
そんなことを考えているうちに一番の出番は終わり舞台の袖に戻っていった
そしてTVでもおなじみの出っ歯の女芸人が出てきた
マチャ「次は恒例のカラオケ大会だよーーー!!行くよーー」

のび「そろそろ、行こうか」
カラオケ大会に夢中になっている信者たちを横目で見つつ
僕たちは大学生の指示通りに会場を後にした

115 :1:2007/02/11(日) 23:18:18.72 ID:/XJbHiUO0
大学「こっちです」
大学生は足早に施設内を案内しながらどんどん奥へと歩いて行った。
大分中に入り込んだのだろう、一般の信者もほとんど見当たらなくなった。
やがては辺りを見回しても僕ら以外には人っ子一人見当たらないような
場所に着いた。すると小さな小屋のようなものが見えた

大学「あれが一番の瞑想室です。今なら誰もいないはずです」
のび「あそこに彼が・・・」ジャイ「おう!!」
スネ「本当に誰もいないんだよね?」出木「そろそろ本番だね」
腹の辺りに隠している銃を取り出した。
武者震いなのだろうか銃を持つ手がぶるぶると震ている

117 :1:2007/02/11(日) 23:42:58.65 ID:/XJbHiUO0
出木「いいかい?あの小屋に出来るだけ音を立てずに近づく
   そして中に入り彼に銃を向け、その間に縄で縛り、袋につめる
   分かったね?10秒数えるからそれが終わったら中に入る分かったね?」
みんな大きな声も出せないので了解という意味で首を軽く下ろした。

それからなるべく足音を立てないで小屋に近づき扉の周りに集まった
出木「10・・9・・8・・7・・5・・4・・」
突入の時間が近づくに連れ胸の鼓動が激しくなってくる
汗もダラリと流れて頬を伝う

出木「4・・・3・・・2・・・」
あんなこといい〜な〜出来たらいいな〜あんな夢こんな夢〜
!!!!!!!!!!!
1と彼が口を開こうとした時ちょうど僕の携帯が鳴り始め
どでかい着声が辺りいったいに聞こえ始めた

スネ「バッ、バカッ!!!何で携帯の電源切っておかないんだよ」
一番「だっ!だれだっ!!そこにいるのは!」
小屋の中の一番もこの音に気づいて声が聞こえてきた

ジャイ「ちっくしょー!!作戦変更だ!こうなったら中入るぞ!!」
そう言いながらジャイアンは勢いよく小屋の扉を開けた

119 :愛のVIP戦士:2007/02/11(日) 23:50:15.32 ID:r+rQQgxgO
のび太らしいや…

120 :1:2007/02/11(日) 23:53:30.72 ID:/XJbHiUO0
一番「何者だっ!!」
彼がそう言いかける前に僕は素早く近づき
彼のコメカミにショックガンを向けた。

のび「動くな!!!」
一番「一体何のつもりだ!」
ジャイ「バーロー!!お前を捕まえに来たんだよ!」
一番に縄を巻きつけながらジャイアンがそうどなった。

のび「おとなしくしてくれてれば傷つけはしない
   頼むから抵抗しないでくれ」
一番「フフ・・・フフ・・・」
かなりの緊迫した状況なのに彼は表情を変えようともせず下を向いて
嬉しそうに笑っている。

121 :1:2007/02/12(月) 00:03:03.69 ID:2m94Q4G10
のび「一体、何がおかしいんだ!!」
一番「これでいいんでしょ?」
ジャイ「何言ってやがるんだ!!何がいいってんだよ!!!」
一番「これでいいんだなあ、フフ・・・」
ジャイ「あんまり訳の分からないこと言ってるとお前撃つぞ!!」
腹を立てたのかジャイアンは彼に銃を向けて凄んだ

スネ「やめたげて、撃っちゃ駄目・・」
後方にいたスネ夫が声を震わせながら懇願してきた。

ジャイ「おいっ!!お前何言ってやがんだ・・・!!!!」
二人で後ろを振り向くと事態が一瞬把握できなかった
スネ夫が出木杉に銃を向けられていたからだ。

そして出木杉の後方には7〜8人の男たちが嬉しそうな顔をしながら
突っ立っていた。

122 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 00:16:43.15 ID:0KbYVnHS0
やはり出来杉。計画も出来すぎていたか。

123 :1:2007/02/12(月) 00:17:56.71 ID:2m94Q4G10
出木「はい動いちゃ駄目〜
   動くとスネ夫くんの頭が吹っ飛ぶよお」
口を不自然に歪めながら出木杉はしてやったりといった表情になっている。

のび「出木杉君!一体何やってるんだ!!」

出木「君たちはあまりにも馬鹿、揃いも揃って馬鹿ばっかりなんだよ
   自らこんな所にまで来るなんてさあ」
ジャイ「何言ってやがるんだ!!お前もしかして裏切ったのか!!」
出木「裏切ったというべきかなあ・・・
   まあそういうことになるかなあ・・・フフ」
この行為をまるで微塵も堪えていないかのように彼は質問に答えた。

出木「前の劣等感の塊のような背の低い男は死んだよ・・・」
のび「一番は死んだ・・・じゃあこいつは」
目の前にいるこいつは一体何者なんだという疑問に駆られた
幽霊か?はたまたゾンビの類か?恐怖で危うく銃を落としそうになった。

125 :1:2007/02/12(月) 00:31:25.74 ID:2m94Q4G10
一番「もう出てもいいっすか?これの中暑くて・・・」
銃を向けられている男は顔を仰ぎながら出木杉の方に向かって言った。
出木「ああ、正体を見せてやれ・・・」
一番「アイアイサー」
男はそう言うと首の辺りをゴソゴソと探り始め
出っ張りを見つけると背中の方へとそれを下した。するとまるでセミが
脱皮するかのように皮の中から中年の男が現れた。

一番「セリフ覚えるの大変だったっすよお」
出木「良く演じてくれたね。君には昇進を約束するよ。そして後ろにいる
   大学生の君ももっと上役の身分につかせてあげよう」
そう出木杉が言うとここまで僕たちを案内した大学生は深々とお辞儀をした

のび「君もグルだったのか!!!」
大学「当たり前ですよ。どらえもん様を裏切ることなど
   できるわけがないでしょう?
   それに彼女なんて生まれてこの方いたこともありません・・・」

126 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 00:33:05.27 ID:dw/YqZGH0

                       _,.>
                   r "
  出来杉ぶっ殺すぞ!!   \    _
                    r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
                 .,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
                  /:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
              ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
              /  _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒     `-: : : : : : : :
...-''"│    ∧  .ヽ.  ________   /   ____ ---‐‐‐ーー    \: : : : :
    !   /   .ヽ  ゙,ゝ、      /  ________rー''" ̄''ー、    `、: : :
    .l./     V   `'''ー-、__/__r-‐''"゛     ̄ ̄   \   ゙l: : :
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127 :1:2007/02/12(月) 00:43:56.67 ID:2m94Q4G10
ジャイ「ちくしょーー!!全部お前に図られてたってのか!!」
スネ「だから僕はこの計画自体怪しいって仕切りに言ってたんだよお」
ジャイアンは壁を叩きながら叫び
スネ夫は顔は動かせないので足をバタバタとさせながら叫んだ

のび「こんな所まで連れてきて僕たちをどうするつもりだったんだ!」
出木「どらえもんが最後のお別れを言いたいとおっしゃられているんです」
のび「どらえもんが!?????」
ジャイ「おい!!!最後のお別れってのはどういうことだよ!!」

出木「あー・・・あなた達に言ってませんでした?
   あなた達もうこの世にいなくなるんですよ・・・」
スネ「い・・・いなくなるっていうのは・・・まさか?」
口をアングリと開けながらスネ夫が声を振り絞って声を出した
出木「分かるでしょ???今から処刑されるんですあなた達・・・・」





128 :1:2007/02/12(月) 00:52:14.76 ID:2m94Q4G10
ここら辺で一旦終了です
続き投下は明日の4時過ぎくらいを予定してます。
今日みたいに遅れないようにしたいと思ってます

のび太の決心くらいの決心ですけど・・・・
まあ、あたたかーい目で見てくださいな
それでは保守よければお願いします


118 :愛のVIP戦士:2007/02/11(日) 23:49:54.47 ID:telGiW8n0
書き溜めじゃないのか?

132 :1:2007/02/12(月) 00:55:11.87 ID:2m94Q4G10
>>118
最初のあたりは書き溜めしてるんですけど
途中からは大体直撃ちですね
書き溜め全部ってのはなかなか出来ないみたいです
テスト直前にならないとやる気が出ないタイプなんですよ俺・・・orz


135 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 00:59:36.48 ID:dw/YqZGH0
時間ぐらいは守ってくれよ。
今日も予定時間遅れて、変えた予定時間からも20分遅れてるぜ。

一瞬逃亡かと思った。

136 :1:2007/02/12(月) 01:05:24.78 ID:2m94Q4G10
>>135
いやあ、すんませんです
なかなかアイディアが浮かばない時は
ズルズルと時間だけ経っちゃっいまして
なんか締め切り前の漫画家の心情が分かります


137 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 01:16:12.57 ID:sR3hooY60
>>1
自分のペースでやればよろしいんじゃね
その生みの苦しみ分かるお

139 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 02:39:43.74 ID:yhSm5/0tO
文句言うなよ。楽しんでるんだろ?
時間位多めに見ようよ!
金払ってる訳でもないのに偉そうに..。

140 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 03:33:33.37 ID:Z7HOWqz60
保守
>>1は気を悪くせずに
書き続けてほしい。がんばって。
まったりでかまわないから

141 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 03:40:03.92 ID:hPPuYMcNO
文句をいわれるなら時間を決めなければいいじやない

142 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 04:24:47.14 ID:cnou35Zv0
○時までにはじめますとは言ってないんだ
そうガッつくなよ、かっこ悪いぜ

165 ::2007/02/12(月) 18:21:23.42 ID:xDAIYAfh0
お待たせしましたです。ちょっと病院行ってて遅くなりました。
再開します!!


169 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 18:41:02.70 ID:WmtfwS1f0
wktk

しかし病院に行ってた1の体調が心配

173 ::2007/02/12(月) 18:46:51.73 ID:xDAIYAfh0
>>169
心配して下さってありがとです。でも俺はいたって健康です。
じいちゃんの調子が悪いので病院行ってました






166 ::2007/02/12(月) 18:23:37.32 ID:xDAIYAfh0
続き

のび「僕達が処刑されるだって!」
出木「そう今日の夜君たちはこの世から消えるんだ。」
僕らが処刑されるという事実を淡々と彼は語っているが
こっちからしたら最悪の告知だ。

ジャイ「何で殺されなきゃならないんだよ!
    お前らにとってそんなに俺たちは邪魔な存在だってのかよ!」

出木「邪魔な存在かって?ああ邪魔だ。大いに危険な因子だね。
   君たちが存在しているだけでどらえもんという組織を脅かす存在は
   なりえるということは大いにありうる。
   今は市民運動レベルだがね。それに・・・」
ジャイ「それに何でえ!」

167 ::2007/02/12(月) 18:26:46.04 ID:xDAIYAfh0
出木杉は少し下を向いて理由を言うことを躊躇しているようだったが
冥土の土産だと思ったのか上を向き口を開いた。

出木「もう君たちの代わりはいるんだ。」
のび「代わりだって?一体どういうことだ。
   それに代わりって一体どういう」

出木「さあ、あんまりお喋りが過ぎるとどらえもんに怒られます。
   おとなしく捕まってくださいませんか?」

立てこもっている犯人を説得するかの如く、柔らかな言い方だったが
そんな無茶苦茶な要求など飲めるわけはなかった。
ジャイアンは彼を睨んだまま僕にアイコンタクトをした。
どうやら出木杉の持っている銃を撃てということらしい
僕は了解という意味で軽く頷いた。

168 ::2007/02/12(月) 18:35:14.96 ID:xDAIYAfh0
出木「どうですか?おとなしく捕まってくれませんかねえ?」
こちらが降伏するしかないと分かっているのかニヤニヤしながら彼は
こちらを見つめている。

一瞬で片をつける、僕が出木杉の銃を撃ち、スネ夫はジャイアンが助ける
そして全員で後ろにいる数人の男たちを撃つ!!

そうすればここから逃げられる可能性はある
だが奴らに気付かれたらそこで終了だ。勝負は数分の間に決まる。
大丈夫、百発百中の僕ならやれるやってみせると心の中で何度も反芻した

171 ::2007/02/12(月) 18:44:34.33 ID:xDAIYAfh0
出木「分かりませんか?こちらだってここであなたを殺したくは
   うげっ・・・!!!!」
出木杉がスネ夫のほうを向いて話しかけたその一瞬を僕は見逃さなかった
すばやく手に持っていたショックガンを彼の手に向けて撃つと
するどい閃光が走り彼の持っていた銃に見事に命中し、彼の手から離れた

出木「くっ、くそっ!!!」
彼は急いで下に落ちた銃を拾おうと腰を屈めたが、それを見たジャイアンが
すばやく出木杉の方向に走り、捕らえられているスネ夫を
ひっ捕まえるて、下に落ちていた銃を足で僕の方へ蹴っ飛ばした

174 ::2007/02/12(月) 18:55:10.23 ID:xDAIYAfh0
出木「何ぼやっと見てるんだ!!こいつらを撃て!!」
あまりに一瞬のことだったので後ろにいた数人の男たちは
呆気に取られていたが、出木杉の怒鳴りで我に戻ったのか、手に
持っていた武器の数々を僕達の方へと向けた

ジャイ「撃て!!のび太っ!!!!」
ジャイアンに言われると同時に僕は後ろにいる数人の男たちの方に向けて
銃口を向ける。
ピシャッッ!!ピシャッッ!ピシャッッ!!
数発の音が辺りに聞こえると次々と面白いように後ろの男たちに
ショックガンは命中した。
ここまで数十秒のことだったが体はまるで数時間走ったあとのように
息が切れていた。

175 ::2007/02/12(月) 19:06:39.22 ID:xDAIYAfh0
出木「あ・あああ・・・・・・」
ものの数十秒の間に形勢は逆転した。
出木杉はヒイッッと声を出しながら扉の方へと後ずさりし始めた
その様子を見たジャイアンは後ずさりする彼に走りより
怒りに満ちた表情で胸ぐらを掴んだ

ジャイ「てめえ!!!よくもオレ達を嵌めやがったな!!
    オレ達はお前のこと信じてたんだぞ!」
彼に向けた拳をワナワナとさせていたが、それでもジャイアンは
かつての友を殴る気にはなれないのか結局力なく拳を下降ろした

のび「出木杉くん、君のこと信じてたんだよ!仲間だって・・・・・・・」
出木「はっ!俺はお前たちのこと一度も仲間だと思ったことなどない
   お前らのような頭の悪い奴らなんかと群れられるかっ!!」
捨てセリフなのか負け惜しみなのか彼は
今できる精一杯の暴言を吐いた。

176 ::2007/02/12(月) 19:16:41.89 ID:xDAIYAfh0
ジャイ「それでこれからどうする?ここから逃げるか?」
スネ「それは当たり前のことだけど、出木杉を連れて行こう
   どらえもん達のことについて何か知ってるみたいだし。」
無様に後ずさりしか出来ない出木杉の横で二人はこれからするべきことを
話しているようだ。

出木「おっ!!お前らに拷問されようが何されようが
   何も喋る気はないぞっ!!!」
ジャイ「そんなこと言えるのも今のうちだぜ??
    俺様の特製バットの恐ろしさ、お前にもたっぷり教えてやるぜ!!」
そう凄むジャイアンのバットは確かに恐ろしい代物だ。
子供の頃、何度あれで殴られたことか彼がジャイアンにそれをされる
様を想像して心底ゾッーとした・・・

のび「ねえジャイアン、出来るだけ彼を痛めつけるようなことは
   しないでくれよ?可哀相だ」
ジャイ「な〜に言ってやがんだ!!!オレ達を殺そうとした奴だぞっっ!!
  それくらいして何が悪いんでぇ!!」

178 ::2007/02/12(月) 19:28:55.28 ID:xDAIYAfh0
「何してるのよ?君たちはさあ・・・」
奥の草むらの辺りから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「空き地でけんかでもしてるのかい?駄目だよ、ケンカは・・・」

出木「フフフ・・・・アハハ・・・来てくれた」
その声を聞いた出木杉は何かを感じたのか不気味に笑い出した

のび「だっ!だれ!!!そこにいるのは」
「分かんないかなあ、前にも会ったじゃない?
 すぐお別れしたけどさあ・・・」
草むらの奥にいる何かはもう僕には分かっていた。

ジャイ「早く出て来い出てこないと、これで撃つぞ」
声のする方へ向けてジャイアンが叫んだ。
「撃ってみなよ」
ジャイ「なんだと!!遠慮なく撃ってやるよぉ!!」
彼は草むらの声へ向かって銃を向け引き金を引こうとした・・・
だがいつまで経っても撃つ気配がない

のび「ジャイアンどうしたんだ・・」
ジャイ「体がよぉ・・・・動かねえんだ・・・」

179 ::2007/02/12(月) 19:42:22.19 ID:xDAIYAfh0
のび「何だってぇぇ!!そんなはずが・・・・・」
体が突然動かなくなるなんてそんなことがあるわけがない
と思い。手に持っていた銃の引き金を引こうとした瞬間僕も気付いた
自分の体も同じく動かないのである
スネ「おっ!!おいっっ!!僕の体もっっ!!!」
スネ夫も同じく動かないらしい、三人で金縛りのような状態に成り下がった
らしい。

「ウフフフフフ・・・・ケンカをする子はかなしばりの刑だよ〜〜」
小屋の方へ近づいて来た何かを見てこの金縛りの意味を理解した
その誰かの正体はどらえもんがだったからだ。

のび「ど・どらえもん・・・君の道具なのか・・・」
どら「ウフフ・・・・」
問いかけに青いロボットは不気味な笑いしかこちらに
返して来なかった

出木「さすがどらえもん、仲間にふさわしいお方だ」
そう言いながら出木杉は立ち上がると横に立てかけてあった太い箒を
持ち、僕らの方向へ近づいた

スネ「ちょ・・・やめってええ!!」
彼は箒を勢いよくスネに振り下ろすと殴られたショックでその場に
崩れ落ちた、そしてそれをニヤニヤしながら見た後今度はジャイアンを
殴った。そして今度は僕の方へとやって来たそして何のためらう様もなく
箒を振り下ろし、僕は意識を失ってしまった・・・





187 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 21:28:55.02 ID:yhSm5/0tO
まてww
ジャイアンの特製バットwwwが気になるwwwww


191 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 23:17:47.42 ID:ukfr6XdKO
結婚前夜みててさ、出木杉のセリフで
『僕たちのアイドル、しずかちゃんを幸せにしてやってくれ』
とか何とか言うトコがあるんだよな
その出木杉の落ちぶれっぷりったらもう…
(仕事一筋で服に気が回らなかっただけか知らんが)

その後の話かと思うと同情しなくもない

嫌いだけど

192 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 23:23:09.09 ID:bqs//pXo0
出来杉は汚れ役なんだよ。
視聴者から嫌われる為に存在してるような者だろ。

そうじゃなきゃ主人公の恋人捕るような真似しねぇ。

194 :愛のVIP戦士:2007/02/13(火) 00:06:07.19 ID:7FNfVcWFO
>>192
だな、作者も出木杉みたいなタイプは苦手だったみたいだし





199 :1:2007/02/13(火) 00:55:04.08 ID:IcPJ6Hz90
信「すぐどらえもんが来られるからここで待ってろ、」
三人「ギャッ!!!」
あれから信者たちの手により、数人係りで小屋からもっと奥の方にある倉庫に
僕らは運ばれかなり乱雑に牢屋に投げ込まれた。

ここにはいくつもの牢屋があるようだ。
薄暗くてよく見えないが他の牢屋からは不気味なうなり声がしてくる

ここに閉じ込められている人たちはどういう状況でここに連れて
来られたのは知らないが、たぶんどらえもんという組織にとって
邪魔な存在であると認定された人たちがこの場所に来ているのだろうと
簡単に推測できた。

200 :1:2007/02/13(火) 00:57:56.18 ID:IcPJ6Hz90
のび「僕たちこれからすぐに殺されちゃうのかな・・・」
ジャイ「あいつらの都合なんか知るかよ!」

スネ「今日の晩に処刑を執行するって言ってたよね・・・
   もう終わりか・・・あっけなかったな、僕の人生って。
   家族に最後にお別れくらい言いたかったなあ」
スネ夫が妙にしんみりと家族のことを語り出した。
あきらめの境地というやつだろうか。

ジャイ「馬鹿野朗!!あきらめるんじゃねえ。俺だってジャイチビや
    ジャイ子たちに何にも愛してたなんて言ってないんだ。
    こんなことで最後になるのは勘弁だぜ!!!」
のび「僕もだ・・・」
みんな死が近づいて来てから、家族や友達のことばかり頭に浮かんできて
悔やんでも悔やみきれない気持ちになっているようだ。

201 :1:2007/02/13(火) 01:03:29.83 ID:IcPJ6Hz90
のび「まだ僕あきらめの気分にはなれはないよ・・
   会いたい人はまだいっぱいいるんだ。」
ホテルに残して来たノビスケとルリ
僕が大人になっても口うるさく言うけど本当は優しいママ・・・・
いつも僕やみんなに優しかったパパ・・・
そして今は呪いで口も聞くことも出来ない状態になってしまった最愛の妻
しずかちゃん・・・・

そして・・・・そして今でも僕の親友のドラえもん・・・・・・
今、こんな状況だけれど何故かドラえもんとの思い出ばかりが
頭に浮かんで来ていた。

202 :1:2007/02/13(火) 01:07:26.13 ID:IcPJ6Hz90
いじめられっこだった僕のいつも助けになってくれたドラえもん
たまには僕のことに関してクドクドお説教を垂れることもあったけど
本当はとても嬉しかった。

僕のことを本気で心配してくれているのだと知っていたからだ。
そんな彼が未来の世界で刑務所に入れられているなんて信じられなかった。
ドラえもんは絶対に悪いことなんてしていない・・・
みんなが彼を責め立てても僕だけはそうはっきりそう思える

203 :1:2007/02/13(火) 01:16:36.04 ID:IcPJ6Hz90
ジャイ「それにしてもよお!!出木杉の奴絶対許せねえぜ!!
    俺たちの友情を踏みにじりやがって!奴が裏切りさえしなきゃ
    こんな牢屋で処刑を待つことになんかにゃならなかったんだ!!」

スネ「そうだよ、あいつのこと昔から好かなかったんだよお。
  何でもできるような奴だったから心の中で僕たちのことを
  見下してたんだよ!!あいつはそういう奴なんだ!!
  人間の屑だよ仲間を裏切るなんてさあ!なあのび太もそう思うだろ?」

のび「・・・・僕はそうは思わない。」
ジャイ&スネ「はあ!!お前何言ってんだ!!!」
二人が出木杉のことを散々悪く言っている、実際そう言われても仕方の無い
ことを彼はした。
だが何故だろうか、彼のことをめちゃめちゃに言う気にはなれなかった。

204 :1:2007/02/13(火) 01:29:00.04 ID:IcPJ6Hz90
のび「出木杉くんのこと、まだ信じたいんだ・・・
   同窓会の後、彼が僕に言ったことまだ心に残ってるのかもね
   「仲間に入れてくれてありがとう」と言った言葉をさ・・・
   きっと彼にも何か事情があったんだよ。
   教団に無理やり手伝わされてるのかもしれないし・・・」

スネ「はあ〜・・・・まだそんなこと信じているのか
   本当にのび太って奴はお人よしだねえ。」
ジャイ「その通りだな、実際お前には驚かされるよ
    お前は人を信用しすぎるんだよなあ。
    
    ガキの頃、アイスと表と裏が逆の50円玉と交換しろって言った時
    お前嬉しそうにアイス差し出したよな、あんときは実際驚いたぜ
    あんまりにも人を信用しすぎるってな
    まあそんなとこがお前のいいとこなんだけどなあ」

僕に対する二人の印象は全く同意見だったのか互いに顔を見合わせて
笑い出した。それにつられて笑ってしまった。

205 :1:2007/02/13(火) 01:33:51.70 ID:IcPJ6Hz90
下を向きながらクク・・・と笑いながらその場に座っていると
牢屋の奥の方からドタドタ、ドタドタ・・・・と何かが
こちらに歩いてくる音が聞こえてきた。

ジャイ「もう、あいつが来やがったか!!!」
ジャイアンは手をギュッと握り締め、歯をギリギリと噛み締めている。
さっきまで笑っていた顔が急に引き締まり音に前神経を集中させた
ドタドタという足音はやがて牢屋の前に止まり、僕の視界に短足
丸顔の青いロボットが入ってきた

どら「やあ、みんなケンカはもう終わったのかい?」
ジャイ「何言ってやがんだ!お前らがケンカ吹っかけて来たんだろうが
   早くここから出しやがれ!!ぶん殴んぞ!!」

どら「相変わらず乱暴な奴だなあジャイアンは。ねえそう思わない?
   のび太君?」
どらえもんがあきれ顔でこちらに顔を向けた

206 :1:2007/02/13(火) 01:42:06.42 ID:IcPJ6Hz90
のび「君のやってることのほうが数倍乱暴じゃないか、どらえもん・・・・」
僕の返答に彼は面食らったらしく口を不自然に上に上げピクピクさせた
どら「・・・・乱暴な奴か。ぼくがジャイアンより乱暴か。
   確かにそうかもね。みんなを大変な目に合わせちゃうんだから」

スネ「ちょっと、どらえもんさん!!僕たちをその処刑するってのは
   何かの冗談ですよね?あなたたちならきっと助けてくれますよねえ?」
妙にへりくだった口調のスネ夫が話しに割って入ってきた

どら「う〜んどうしようかなあ。もう仲間たちに処刑してって
   言っちゃったしなあ。それに新しい仲間もできたから
   君たちは用済みなんだけどなあ」

スネ「そ・そこを何とか、なりませんか??ネッネッ??
  どらえもんさん、いやどらえもん様、カッコイイ〜〜」
ジャイ「バカヤロー!!!こんな奴に何言っても無駄だ!!
    どうせ何言っても助けてなんかくれねえよ!!!」
あまりにもへりくだるスネ夫の態度にジャイアンは腹を立てたのか
大きな声で怒鳴った。その様子を見ていたどらえもんは何かを思いついた
のか嬉しそうにいった

どら「助けてあげてもいいよ」

207 :1:2007/02/13(火) 01:57:22.81 ID:IcPJ6Hz90
三人「マジで!????」
予想だにしなかった彼の返答に僕たちは目を丸くした。

どら「ただし・・・ぼくをのび太君が本当の親友だと認めてくれたらね。」
スネ「なっ!何を言えばいいんだ!!」
どら「ただこう言いさえすればいい
  (どらえもんは僕の一番の親友だ。僕はドラえもんのような
   ポンコツロボットなどいらない・・・・
   数倍素敵などらえもんさえいればいい)
   って言ってさえくれればいい」

スネ「それだけ?それだけでいいの?」
スネ夫はあっけに取られたらしく何度も彼に聞いた。
どら「ああ、本当だ。これだけは嘘じゃない」
スネ「のび太言え!!そうすれば助かるんだぞ!
   殺されないで済むんだぞ!!」
のび「・・・・・」

229 :1:2007/02/13(火) 11:31:38.93 ID:OP0rY05j0
僕は考えていたこの場から助かるための方法がそんなことなら
こんなに簡単なことはない。
どらえもんに言われたことをそのまま口に出せばいい。

でもそれを口にすると今まで大切にしていた大切な何かが
壊れてしまうような気がした、ドラえもんとの思い出も仲間との約束も・・・

前にもこんなことあったな・・・・奴らにこのまま抵抗するなんて止めて
あきらめてしまえと言われた時のことだ。
あの時よりかなり事態は切迫している、今度は死ぬかどうかの瀬戸際って
奴だ。簡単だ、簡単なことなんだ、ここから助かるためにはそれしかない。

230 :1:2007/02/13(火) 11:34:02.01 ID:OP0rY05j0
その時、超能力なのかはたまた幻覚なのか?
不思議な光景が頭の中に流れ込んできた

どこかの刑務所の薄くらい牢屋
しきりに頭を壁にぶつけ、必死で穴を開けようとする青いロボット。

そのロボットの後ろ姿だけしか見えないが僕にはそれが誰かすぐ分かった。
それは、それは紛れも無く僕の見知った顔、僕の親友、ドラえもんだった。
ただひたすらに壁に頭を打ち付けているドラえもんの横でその様子を
見ていた、いかにも旧式のロボットが叫ぶ

「ココハ刑務所ダゾ!ダーレモ、オメエヲ呼ぶ奴ナンテイネエヨ!
 オメエノ気ノセイダベ??」
半ば呆れたような様子で旧式ロボットがドラえもんに言う
ドラ「そうかな?誰か大切な人に危険が迫ってきてるような気がする
   ここから逃げられそうな気がするんだ」
そう言っている時のドラえもんは、いつも僕に見せてくれていた
頼もしく懐かしい顔そのものだった。

その顔を見て僕は決心確信した。ドラえもんは必ず帰ってくる!
ピンチの時はどこにいようが必ず助けてに来てくれたじゃないか
僕が信じなくてどうするんだ。

231 :1:2007/02/13(火) 11:35:36.53 ID:OP0rY05j0
ジャイ&スネ「おい!!のび太どうしたんだ!!
       いきなりボッーとしやがって」
どれだけの時間が経っていたか知らないが僕は意識が飛んでいたらしい
隣でジャイアンとスネ夫が心配そうな顔でこちらを見つめている。

のび「ああ、夢を見てたんだ。」
スネ「夢だって???今は、そんな悠長なもの見てる場合じゃないだろう
   さあ言え言うんだ!!「どらえもんは僕の一番の親友だ。」って
   なっ!!簡単なことだろ?それで僕たちは助かるんだ。」
スネ夫が助かりたい一心で僕に向かって拝み必死に懇願している。
でも僕の決心は冷えた鉄のように固まっていた。

232 :1:2007/02/13(火) 11:37:24.98 ID:OP0rY05j0
どら「のび太くん、どうするの言うの言わないの?
   言えば助けてあげるんだよ?」
のび「ああ、決めたよ。僕は君の言うことなんか聞かない!
   僕の仲間はここにいる二人やお前たちの手に掛けられた人たちだ。
   お前じゃない。
   
   そして、僕の親友はドラえもんだけだ。
   ポンコツロボットだけど君のように汚い奴なんかじゃなかった
   気のいい奴だった。
   ドラえもんが親友じゃないなんて、これだけは嘘でも絶対に言えない。
   そんなこと言うくらいだったら死んだほうがマシだ!!!」
スネ「バカッー!!!変な所で意地なんか張るなー!!!
   強情モノーーーー!!!」
どらえもんに告げた僕の決心にスネ夫はよほどショックを受けたのか
両目から滝のような涙を流しながら叫んだ。
その横にいたジャイアンがニヤリと不適な表情で笑っていた。

233 :1:2007/02/13(火) 11:38:19.29 ID:OP0rY05j0
ジャイ「のび太!よく言ったぜ!お前がそんなこと言っても
    嘘つきのこいつらがおれ達助けてくれる保障なんて
    これっぽちもないもんな!
    情けなく命乞いしても、しなくても一緒なら
    自分の信念曲げずに潔く死んでやろうじゃんよ!」
のび「ジャイアン・・・」
彼は強がりなのか潔さなのかダハハと口を大きく開けながら
僕のほうに向かって笑いかけた。それを見てあやうく涙が出そうになった。

234 :1:2007/02/13(火) 11:39:52.42 ID:OP0rY05j0
どら「そうか、そうなのか。のび太くん君はそこまで僕のことを
   酷く言うのか。せっかく二度もチャンスを与えたのにさあ・・・
   やっぱり君たちは仲間なんかじゃなかったということか・・・
   ホントに馬鹿だ・・・馬鹿ばっかりだ」
僕たちから除け者扱いされたことにショックを受けたのだろうか
どらえもんは下を向きながら小声で聞き取れないくらいの小さな声で
ブツブツと呟いていた。

どら「分かったよ。情けをかけたのがそもそもの間違いだった。
   君たちはやっぱり死んでもらうしかないみたいだ。
   永久にさようなら・・・」
スネ「待っ!!!!」
どらえもんはポケットの中をまさぐり何かを出した。
スネ夫が何か弁解の言葉を言いかけようとしたがそれを最後まで言うことも
出来ず、手足の自由は奪われ金縛りみたいになってしまった。
だらしなく手がダラリと下に床に落ちた。

そして通路をドタドタと帰って行く、どらえもんをただ何も出来ず
見つめていることしか出来なかった。

236 :1:2007/02/13(火) 11:44:39.16 ID:OP0rY05j0
信者「どらえもんの合図が出た。そろそろ処刑の時間だ」
牢屋の柱の辺りで処刑の合図を待ちわびていた数人の信者たちが
近寄ってきて、だらしなく固まっている僕たちを牢屋から引きづり出した。

牢屋の通路を歩く途中何人もの処刑を待つだけの人たちの姿が見えた。
みんないずれこうなることを知っているのだろうか出来るだけ目を
合わせなたくないらしく、頭を下に向け、耳を塞いでいた。

スネ「スネ樹、スネ美、ママ・・・・先立つ不幸をお許しください」
ジャイ「最後に母ちゃんの漬物食いたかったぜ・・・」
二人は死の時間が間近に迫り、思い思いの言葉を反芻している

信者「バルス!!!!」
やがて着れてこられた大きな門の前で信者が叫ぶと扉は大きな音を立てて
開いた。そして延々と続く階段を降りていった。
そして階段を降りきった所には数人の武器を持った信者と出木杉がいた。

237 :1:2007/02/13(火) 11:46:13.37 ID:OP0rY05j0
出木「さあ、そろそろ処刑のお時間が来たようですね・・・
  どらえもんもあなた達と別れるのがつらいとおっしゃっておられます」
だだっ広くて暗い地下室のような所に僕達はただ立っていた。

上の蛍光灯だけが妙にまぶしかった。
その中で数人の男たちが拳銃をこちらに向けている
体は何かの道具の効果だろうかぼくたち三人はピクリとも動けない

ジャイ「くそったれ!おめえらは一度ぶん殴ってやりたかったぜ!」
スネ「裏切り者ーーー!!!!」
二人は悔しくてたまらないのだろうか涙を流しながら叫んでいる
そりゃそうだ、もうすぐぼく達殺されるんだから・・・

ジャイ「おい!のび太てめえも何か言ってやれ!」
ジャイアンが必死になって僕にも何か言えと言っているが
何故か気分は澄み切っていて煽る言葉も浮かんでこなかった

のび「きっと来る・・・」
スネ「一体何が来るんだよ!こんな状況で!!」
スネ夫が泣きべそをかきながら怒ったように言ってきた。
のび「分からない?ドラえもんだよ」
スネ「来るわけないだろ?ドラえもんは未来に帰ったんだろ!」
のび「いや、必ず帰ってきてぼくたちを助けてくれる・・・」
さっきの夢のせいだろうかぼくはそう確信していた。

238 :1:2007/02/13(火) 11:59:52.23 ID:OP0rY05j0
出木「ドラえもん来るねえ、こんな所まで彼が来るわけないでしょう。
    儚い願いでしたねえ・・ではみなさん、さようなら・・・」
彼が合図すると無数の銃口がこちらに向けられた
そして引き金は引かれた・・・・

恐怖に駆られた僕は思わず目をつむってしまった・・・
だがいつまで経っても弾丸がこちらに飛んで来る気配はなかった。

「うわああああああああああ!!落ちるうううう」
大きなガラガラ声と何かがここに落ちてきた音が静かな地下室に鳴り響いた

スネ「お・おいあれ・・・」ジャイ「あれ・・・・」
目を瞑っている僕の横で二人が何か信じられないといったふうな様子で
声を出している。

不思議に思った僕は恐る恐る目を見開いた。
そして前方にいる何かが視界に入ってきた。
それを見ただけで涙が自然に零れてきた

あれは夢じゃなかったんだと・・・
やっぱり信じていたことは必ず叶うのだと思った。
一番会いたかった人が目の前にいたのだ。
僕は口を開き優しく彼に声を投げかけた。

のび「帰って来てくれたんだね、ドラえもん・・・」

第18話 THE END





239 :愛のVIP戦士:2007/02/13(火) 12:01:28.24 ID:T2QGsAGJ0
ドラちゃんktkr!!!!!!!!111

241 :愛のVIP戦士:2007/02/13(火) 12:06:03.38 ID:O4OFPbmJO
ドラえもん・゚・(ノД`)・゚・

242 :愛のVIP戦士:2007/02/13(火) 12:08:36.49 ID:dFWe5RW+O
会社なのに涙が止まらない...。
ウワーン!ドラえもん〜〜〜〜(´;ω;`)ブワッ

>>1


240 :1:2007/02/13(火) 12:02:53.41 ID:OP0rY05j0
今日はここまでです
新スレは木曜か金曜の夕方あたりに立てる予定です
みなさんお付き合いいただきありがとです。



その1  その2  その3  その4  その5
その6  その7  その8  その9  その10
その11  その12  その13  その14  その15
その16  その17 ←いまココ  その18
posted by キティ at 15:43 | このエントリーを含むはてなブックマーク | Comment(4) | TrackBack(0) | 〆(・ω・ ) ヨミモノ
(「・ω・)「 お世話になってるヨソ様ー
海の幸 (VIP)
山の幸 (etc)


この記事へのコメント
  1. ドラえもん・・・泣けるよーー
    Posted by 名乗るのマンドクセ('A`) at 2007年02月13日 17:50
  2. ドラちゃん登場でTHEME OF LU BU の曲が脳内再生されました
    Posted by 名乗るのマンドクセ('A`) at 2007年02月13日 19:06
  3. すごいすごい!
    ドラえもんだけでなくほかの藤子作品も入れ込むなんてwww
    なみだでまえがみえないよ…
    Posted by 名乗るのマンドクセ('A`) at 2007年02月13日 22:32
  4. ちくしょう!!
    早く来てくれ>>1ーーーーーーー!!!!
    Posted by 名乗るのマンドクセ('A`) at 2007年02月17日 03:00
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