その1 その2 その3 その4 その5
その6 その7 その8 その9 その10
その11 その12 その13 その14 その15
その16 ←いまココ その17
※続きは追って沙汰を待たれい(´・д・`)
「>>1以外のレスはいらねーよ」というかたはこちら(蛇屋さん)
3 :1:2007/02/10(土) 16:20:33.34 ID:YSyTEg070
登場少年
のび太(36歳・妻子あり 環境保護調査員)
ジャイアン(のび太の幼なじみ。元ガキ大将、スーパーを営んでいる)
スネ夫(のび太の幼なじみ。社長)
ノビスケ(のび太の息子、ガキ大将)
ジャイチビ(ジャイアンの息子)
スネチビ(スネ夫の息子)
安雄(のび太の幼馴染、帽子被ってる刑事)
はる夫(のび太の幼馴染、テロ朝のAD、ピザ)
どらえもん(カルト組織どらえもんを支配する謎の教祖)
一番(どらえもん教団の右腕、二番と呼ばれることを嫌う)
ルル(強い少女)
ドラえもん(ネコ型ロボット)
ゴンスケ(芋掘りロボット、口が悪い)
並平凡(TP隊員、現在 時空刑務所勤務)
ギガゾンビ(時空犯罪者)
リーム(ぼんの元パートナー、美人)
あと・・まあこれくらい
5 :1:2007/02/10(土) 16:23:13.85 ID:YSyTEg070
長らくお待たせしていてすいませんでした
春休みにはなってたんですがリアルでいろいろとありましたり
冨樫病にかかりうっとなってたりしてました・・・
続き再開しまっす
6 :1:2007/02/10(土) 16:27:37.43 ID:YSyTEg070
第17話 一番と二番
「緊急特番!地球滅亡までのカウントダウン迫る!人類は今何をすべきか!!」
おどろおどろしいテロップと音楽が流れ始めた。
聞いているだけでで気分がズシンと重くなってくる・・・・
画面は切り替わりTVの向こうに仰々しい顔の司会と女子アナが映された。
まるで死を宣告された患者のような顔をしている。
その二人だけじゃない、そのTVに写っているコメンテーター、
グラビアアイドル、芸人全員がアナウンサーたちと同じ顔をしている。
こういう番組に特有の派手な演出もなく番組全体がどことなく沈んでいて
通夜のような雰囲気といってもいいくらいだ。
アナ「みなさんも知っての通り、近頃イギリスのパロマ天文台の
グリグリニッジ標準時9月22日18時、超高性能観測機グリフォンが
計測したことに映像に拠りますと地球に迫っている未確認飛行ロボットたちの
軍団、通称鉄人兵団は今週もしくは来週中に地球に到着するとの見込みと
発表があり、政府もついにこの件に関して対策案を出すとの声明を
出しました。
そして世界各国で頻発する不審な怪事件の数々との関連性が
取りざたされています。
みなさん今回のことについてどうお考えですか?」
7 :1:2007/02/10(土) 16:31:19.82 ID:YSyTEg070
のび「最近のTV、、この話題ばっかりだな。」
ぼくはTVに向かって「停止」というとTVはプツッと音を立てて消えた
部屋の中は真っ暗になってしまった。
真っ暗な部屋でぼくは手に持ったショックガンを持って、そこら中に
敵がいると仮定して双方向に何度も何度も撃つ構えをした。
するとガチャっと扉を開く音がし誰かが部屋に入ってきた。
神経が研ぎ澄まされていたぼくはその方向に向かってすばやく
ショックガンを向け、そして威嚇の言葉を発した。
のび「誰だ!!そこから動くと撃つぞ!!!」
手を上に上げて暗がりの中からその誰かが姿を現した。
その人物の顔を確認するとホッとため息を付いた。
のび「良かった・・・ジャイアンとスネ夫か・・・」
8 :1:2007/02/10(土) 16:33:43.33 ID:YSyTEg070
ジャイ「俺様を奴らと勘違いするなって。危うく撃たれちまう
ところだったぜ?」
スネ「咄嗟にこの動きが出来るとはのび太さすがだな。
昔の血が騒いだか?」
ジャイアンとスネ夫は見直したぞという顔でぼくの方を見つめている
のび「そんなことでほめないでくれよ・・・ぼくだって本当は
人に向けてショックガンなんて撃ちたくないんだ・・・」
手に持ったショックガンがずっしりと重く感じた。
手に持ったショックガンの出力は最大にしてあった。
いくらショックガンと言えどもくらえば3日は気絶するくらいの威力は
ゆうにあるだろう。彼らに選択を迫られた時にあいつらがぼくに
向けていた銃その他の武器はウソ800の力で逃げ際にその場に投げ捨てられていた。
そして今はぼく達の手元に渡っていた。
9 :1:2007/02/10(土) 16:36:03.26 ID:YSyTEg070
ジャイ「俺も打ちたくなんかねえよ。こんなもんで人を撃つなんてな
でもよ奴らを撃たなきゃ・・・・」
スネ「人類がやられちゃう・・・・」
ジャイアンの言葉にスネ夫が同調するかのように呟いた。
ジャイ「決心ついたか?」
のび「ついたよ・・」
決心が付いた・・・・これからぼくとジャイアン、スネ夫
そしてここにはいない出木杉の四人でどらえもんの支部に潜入するのだ。
そこに潜入し今日支部で定例集会を開くためにやって来ている一番を
拉致する。そして未だに所在が知れないどらえもんの居所を聞き出し
どらえもんを始末もしくは日記を手に入れる。
かなり危険で野蛮なことだとは分かっていた・・・
だが今の僕達が地球に迫る数々の最悪を防ぐための唯一の方法は
これしかなかったのだ。
11 :1:2007/02/10(土) 16:40:38.07 ID:YSyTEg070
スネ「ノビスケくんとルルちゃんはここに置いて行ってもいいのか?」
のび「大丈夫、あの二人見た目よりもかなりしっかりしてるから
それにここならあいつらに見つかる心配はないよ。」
ぼくのいるこのホテルは東京のスラム街と呼ばれている
シンジュク地下都市にあった。
この都市はかつてトーキョー市長が計画していた地下都市建設の計画が
市長の援助交際疑惑や犬インフルエンザの問題の悪化により市長が解任させられ
都市計画はおじゃんになったが、地下に掘り進められていた
巨大な穴だけが残った。
そこを中国人マフィアやら悪徳企業たちに買い取られてビルが立てられ
道が作られそして改造されて、今は怪しい奴らでごった返すような雑多な都市が
出来上がっていた。
この鉄人騒動のせいで地上からこの地下街に避難する人がどっと増えて
とてもじゃないが全員が全員を把握しているような状況ではなかった。
それに何かを隠すなら森の中と言ったもんで人で埋め尽くされている
この街なら奴らの追っ手もすぐには僕達を見つけることは出来ないだろう。
12 :1:2007/02/10(土) 16:42:47.36 ID:YSyTEg070
ジャイ「よし!じゃあ行くか」
ジャイアンの掛け声で意を決した僕達三人はホテルから出た
そして人でごった返す街を抜け、地上と地下を結んでいる
巨大なエスカレーターに乗って地上に出た。
スネ「昼間だってのに相変わらず曇ってるなあ
もう何日も太陽も月も見たこともないねえ
これもあらかじめ日記のせいなのか?」
彼の言う通り空は一面の雲に覆われていた。
たった何週間か太陽が出ていないだったが地下にいたせいなのか
無性に太陽も月も恋しかった。
スネ「これじゃ地下も地上も全く変わらないな・・・」
13 :1:2007/02/10(土) 16:46:11.34 ID:YSyTEg070
スネ夫はちょうど入り口の辺りに止めていたスポーツカーに
ぼくとジャイアンを招き入れると手早くエンジンを駆け車は勢いよく飛び出した。
のは、いいのだが地上の道路はこのトーキョーから地方の国々へと
逃げるための車で溢れて渋滞していてなかなか進む気配はなかった。
ジャイ「なんだよこりゃあ。これじゃ出木杉が言ってた待ち合わせ時間までに
辿り着けねえじゃねえかよ!」
スネ「この調子じゃあ。待ち合わせの場所につくまでに二時間はかかるよ。」
二人はこの大渋滞を見て気が参ったのか大きな溜め息をついた。
ジャイ「のび太、出木杉に集合時刻に間に合わねえかもしれねえって
電話をかけてくれねえか?」
ぼくは頷いて携帯を取り出し、出木杉に電話をかけたのだった
14 :1:2007/02/10(土) 16:49:11.68 ID:YSyTEg070
1〜2回の呼び出し音が鳴らないうちに電話は取られ
出木杉の顔が携帯の画面にうつし出された。
のび「あれっ?出木杉君ヒゲ剃ったのかい?かなり感じが違って見えるね。」
最近生やしていたたっぷりと蓄えられたアゴ髭は綺麗にそられており
服装も教団と同じ服を着ている、数日前までの彼とはどこか違う印象を受けた。
出木「ああ、これは変装だよ。どらえもんの集会に紛れ込むんだ。
普通の格好で行ったらみんなから怪しまれるだろ?」
彼の言った通りだ。確かにぼくらは奴らに面が割れているから
いくらひっそりと潜入すると言ってももし顔を見られた場合に
彼みたいに変装でもしていなきゃすぐ怪しまれてとっ捕まってしまうだろう。
途中でどらえもんのTシャツ買って着ていかないといけないな・・・・
15 :1:2007/02/10(土) 16:52:57.99 ID:YSyTEg070
のび「でも出木杉くん、君の提案には驚いたよ。
前に教団にぼくらだけで乗り込んで戦うなんて野蛮なことは
するべきじゃないって言ってたのは君じゃないか???
それなのに今回のこの作戦は君が提案したんだから
かなりびっくりしたよ」
出木杉君にしてはかなり無鉄砲な計画を立てるもんだと不思議に思ったが
このような状況ではそれに賛同するしかなかったのが現状だった。
さっきまでにこやかに笑っていた彼の端正な顔がぼくの言った言葉にどこかに
機嫌を損ねる要素があったのか不機嫌な顔になった。
16 :1:2007/02/10(土) 16:58:45.65 ID:YSyTEg070
出木「いいかいのび太くん?今の状況を冷静に考えてみるんだ。
街で警鐘を鳴らす運動?それに国や国連に電話をする?
せいぜい市民の抗議運動レベルだよ。
それに確固たる証拠もないのにそんなの誰も信じるわけがないんだ。
そんな行為なんてどらえもんの教団からしたら何の妨害にもなりゃしない。
いつまでもそんな弱腰の姿勢じゃいけない。
私達が今すべきことは拉致して吐かせるなんて多少強硬な手段であろうとも
この未曾有の危機を断固阻止するためには必要なことなんだ・・・」
のび「う・うん、そうだよね」
彼の妙に演説染みた言葉に車に乗っていた一同は同調するしかないといった
意味なのか少しばかり考えて軽くうなずいた
その様子を見て画面の向こうの彼はやっと分かってくれたか
という意味なのか不機嫌そうな顔を元に戻し
またいつもの端正な顔に戻った。
17 :1:2007/02/10(土) 17:05:34.46 ID:YSyTEg070
のび「そういえば。失礼かもしれないけど君がここまでぼく達に
協力してくれるなんて思いもしなかったよ。
いつも僕達がしてたいろんな冒険のメンバーにはいつも君
加わってなかったろ?
君は自ら進んで危険なことに関わるタイプじゃないのかと思ってた。」
出木「・・・・・・・・」
のび「君があの日同窓会の後ぼくが助けてくれって言ったあと君が
言ってくれた言葉嬉しかったなあ。
(昔から何となく思ってたんだ。本当の意味で君達の仲間には
僕は入れないんじゃないかって。仲間だと思われてないんじゃないか
ってさ。
でも今、野比君からこんなふうに誘われてとても嬉しいんだ。
ああ、僕はやっぱりみんなから仲間だったと思われてたんだって
だから僕は僕に出来る限りの協力をするよ。
当然のことだよね?仲間なんだから)
とっても嬉しかったよ・・・」
出木「ああ、そんなことも言ったね・・・」
彼から言われた忘れようもない嬉しい言葉にぼくは胸打たれたと
伝えたのに彼は何となくそんなこと言ったか?といった風な様子で話を
聞いていた。
のび「あっ!そう言えば君に伝えた伝言の意味分かったかい?」
出木「何のことだい?」
19 :1:2007/02/10(土) 17:08:48.50 ID:YSyTEg070
のび「あのことだよ。どらえもんの右腕一番って男が君に伝えておいてくれって言った
言葉、(僕はいつまでも二番じゃない!)って何か思い当たる節でも」
出木「いやあよく分からなかったよ・・・・」
その疑問について聞いた時、気のせいだろうか彼の顔が
一瞬曇ったように感じた。
出木「じゃあ、またここに着いたら教えてくれ」
そう言うや否や彼はこちらの用件も聞かず電話を切ってしまった。
ジャイ「何だよ出木杉の奴勝手に切っちまってよ」
のび「・・・・・・」
この時ぼくは何とも言えない嫌な予感がした。
そして未だ車は全く進む様子はなかった・・・・
20 :1:2007/02/10(土) 17:12:08.21 ID:YSyTEg070
―3日前 喫茶まんが道 玄関前―
出木「今はこの土地は喫茶店になってるのか・・・
僕がこの町に住んでたのは何十年も前だからな」
僕は苦労の末、ようやく探り当てたある人物の手がかりとなる場所にいた。
ここはトーキョー ススキガハラストリートから少し離れた所にある
喫茶まんが道・・・かなり年期の入った落ち着いた感じの概観が
心地よさそうな店だ。
ここには昔ある人物が住んでいたのだが、あれから何十年も経っているから
家が無くなっていても仕方がないだろう。
出木「とにかくここの持ち主を順繰りに聞いていけば
いつかは彼のことについて何かをつかめるはずだ」
そう思いながら喫茶店の扉を開いた。
21 :1:2007/02/10(土) 17:21:48.38 ID:YSyTEg070
喫茶店の中に入りブラックコーヒーを頼んだあと
この店の店長に前にこの土地を前に所有していた人物のことに
ついて聞いてみることにした
店長「前にここの土地所有していたのは誰かだって?
私がここの店を始めてから20年以上になるから
かなり前のことになりますね」
出木「それは良かったなら知ってるかもしれない25年くらい前に
ここは一軒屋だったんですけど
ここに住んでいた一家のこと知りませんか?
特にそこに住んでた子供のことについて知りたいんですけど」
かなり思い出すこと難しい質問に少しばかり店長はうーんと唸っていたが
突然何かを思い出したのかアッという声を出し、店長のトレードマークで
あるらしい茶色いメガネの奥がキラリと輝いた。
22 :1:2007/02/10(土) 17:24:21.22 ID:YSyTEg070
店長「あっ!いたいた!家族が、子供も一人ましたよ!!!
土地の下見にきた時に2〜3度お会いしたんです。
子供のほうは利発そうなぼっちゃんでした。でもどこか
暗めな印象を持つ子でしたね。いつも勉強ばかりしていそうな感じの。
この家を手放したのも有名私立校に通うためだとか言ってましたね。」
出木「それです!!!!その家族がどこへ引越したか知りませんか?」
さすがにそこまでは分からなかったらしく分かりませんと店長は謝った。
23 :1:2007/02/10(土) 17:27:56.70 ID:YSyTEg070
出木「結局どこに引越したかは分からず仕舞いか・・・
彼の所在さえつかめば、そうすれば僕にも・・・」
そう呟きながら店を出て外に出るとみんなにも聞こえるような
大きなため息をついた。そして駅に戻るために裏路地を歩き出した。
その時、ふと誰かに後をつけられているような気がした。
不審に思ったので足早に路地を走り出すとその誰かも走り出した。
やっぱり誰かにつけて来てるんだ・・・もしかしてあいつらかなのか?
そう思った僕は走るのをやめた。
出木「誰だ!!!僕の後を付けてくるのは!!!」
そう後ろにいる誰かにも聞こえるような大きな声を出した。
その声が聞こえているはずなのになかなかその人物は後ろに隠れて姿を現して来ない
ただの勘違いだったのだろうか??と思ってその場に立ったままに
なっていると誰かはボソボソと何かこちらに向かって話しかけ始めた。
24 :1:2007/02/10(土) 17:38:17.90 ID:YSyTEg070
?「・・・・・やっと逢えたね出木杉・・・・
君ならきっとここまでたどり着けると思ってたよ。君は覚えてるかな?
ぼく君に毎晩電話してたんだ、おまえなんか死んでしまえとか
カンニングしてるんだろ?とかね
ククク・・・・毎晩、毎晩君のとこに電話するんだ、楽しかったなあ」
出木「・・・・・覚えてるよ、だから早くそこから出てくるんだ。」
ノソノソとした動きで裏路地の奥のほうから僕をつけてきた
誰かが姿を現した・・・・・
ッ!!!!その人物はやっぱり僕の予想通りの男だった。
驚きの表情を隠しきれない僕の顔を男はニヤニヤと見つめていた。
出木「やっぱりつけて来てたのは君だったのか・・・ガリベンくん」
??「・・・・・。その名前は捨てた名だ・・・・」
出木「それじゃあ、今はこういうふうに呼んだほうがいいのかもね
どらえもんの仲間、一番くん」
26 :愛のVIP戦士:2007/02/10(土) 17:41:02.04 ID:U70xs13TO
ガリベンワロスwwww
37 :愛のVIP戦士:2007/02/10(土) 21:07:13.68 ID:EodLH8P3O
うぉぁぁ!!先が気になりまくる!!ガリベンくんってだれですか〜!!
46 :1:2007/02/10(土) 23:18:39.63 ID:VLs9UKPI0
目の前にいるこの小柄な男
今は一番と呼ばれどらえもんの組織ではNo.2の影響力を持っている
その男に僕は見覚えがあった。
当然のことだろう彼は僕の小学校時代の同級生だったのだから。
みんなは顔を見ても思い出せもしないようだが僕には忘れようもない
顔だった。
地球に帰って来てこの団体と彼のことを聞いてから
もしかして?とは思っていたが一番と名乗る男が僕に伝えてくれと言った
伝言から疑問は確信に変わった。
彼は確かに僕のことを知っているはずだった。
47 :1:2007/02/10(土) 23:21:47.48 ID:VLs9UKPI0
出木「君、やっぱりガリベン君なんだね?何で君みたいな子が
奴らに協力なんかしてるんだ?」
一番「その名前で私を呼ばないでくれるか?何度も言っているように
その名を聞くだけで私は小学校の頃のことを思い出すんだ・・・
君への激しい嫉妬に駆られた小学校時代のことをね・・・」
出木「君・・・・まだあのことを恨んでいるのかい?
僕がいるせいでクラスでどうしても一番になれ・・・・」
一番「うるさい、うるさい、うるさいっーーーい!!
お前のせいでは私はいつも万年二番止まりだったんだ!!!」
さっきまで表情を崩さず淡々と喋っていた彼は突然、今までの恨み
つらみを吐き出すかのように怒りの表情になり声を荒げだした。
一番「二番という順位が私のプライドをどれだけズタズタに引き裂いたか
お前に分かるか??」
48 :1:2007/02/10(土) 23:25:21.40 ID:VLs9UKPI0
出木「そんなことを今でも根に持っているのかい?君ってやつは」
一番「そんなことだと?私ほどの存在の人間がクラスで二番止まりだった
ということがそんなことだとお?
お前がいなければ私の人生は小中高と成績を常に一番で過ごし
国の最高教育機関であるトーキョー大学に入り
やがては国の官僚となり国民どもを顎で使うような権力者に
なるはずだったんだ。
それをそれをお前が私に泥をつけたんだ。初めて泥を・・・・
これは死ぬよりもつらい万死に値するほどの屈辱なんだ・・・・」
小学校時代から続くあまりの執念深い彼の怨恨に当惑すると
同時に寒気さえ覚えた。
出木「それで君は僕のことを許せないというわけなのか・・・・」
一番「お前のことを許せないのはそれもある。
だけど私がもっと許せないのはあの事件の後で
お前がした行為のことだ。」
出木「あの事件・・・・電話魔事件のことか?」
電話魔事件・・・これは僕には忘れようも無い事件だ。
49 :1:2007/02/10(土) 23:27:56.99 ID:VLs9UKPI0
小学5年生の夏休みが終わり2学期に入ったばかりの頃から
深夜に嫌がらせの電話が何度もかかってくるということが繰り返し
起き始めた。
それも親に頼んでもらって自分の部屋に電話線を通してもらっていた
僕の部屋にだけ必ずかかってくるのだ。
日に日に電話はエスカレートし、「死ね」とか「お前を殺す」だのと
言った脅迫じみた言葉に、僕は段々と神経を擦り減らしていき・・・・
徐々に成績を落としていったのだった
それを見かねたしずかちゃんが、ドラえもんと野比君に相談し彼らが
秘密道具を使って不気味な電話魔を捕まえてくれると言い出したのだ。
50 :1:2007/02/10(土) 23:31:03.37 ID:VLs9UKPI0
途中しずかちゃんに大変な行為をするといった失敗をおかしてしまったが、
最終的に犯人を捕まえ部屋に引きずりだした。
その犯人を見て僕は驚いた。学校の同級生だった・・・・
その同級生というのが今僕の目の前にいるガリベン君だ。
どうやら成績のことを妬んでいた彼は僕への嫌がらせのつもりで
毎晩電話を繰り返ししていたのだろう。
「もう終わりだ、学校や親にばらされて人生が終わりなんだ」
と嘆く彼に僕は言った
「彼のした行為を責めるつもりはないもうしないとして約束して
くれれば誰にも言わない」
と宣言し彼もそれを承諾した、事件は一件落着した。
これが電話魔事件の顛末だ。
51 :1:2007/02/10(土) 23:33:21.47 ID:VLs9UKPI0
出木「でもあの事件が怨みになっているなんて・・・
あの事件はもう終わったはずだろ?」
一番「ハッ?フフフ、ハッハハハ!!!!
あの事件は終わっただと?よくそんなことが言えるもんだ。
あの事件の後、お前がしたことを俺は一生忘れはしないぞ!!!」
出木「一体君は何を言っているんだ?」
一番「あくまでシラを切り通すつもりか?
つくづくお前って奴は腹の立つ奴だ。
お前のその才能と性格が多くの敵を生むんだな!!
いいだろう覚えてないなら思い出させてやる
あの事件の後、お前が私にした行為について!!!」
52 :1:2007/02/10(土) 23:46:47.83 ID:VLs9UKPI0
―現在 イトーココノソコー 服売り場―
ジャイ「おっ!売ってるじゃん。どらえもんTシャツ
まさかここまでメジャーになっているとはなあ」
スネ「でも結構高いね、一枚5980円かあ、みんなお金持ってるよね????」
ジャイ「な〜に言ってんだ、日本中にその名を知られた
一流企業の社長さんにおごってもらうに決まってんだろ?」
スネ「・・・そういうと思ったよ、払えばいいんでしょ払えば」
僕たち三人は渋滞の中をやっと抜け出し、出木杉に言われたとおり
奴らに怪しまれないように教団トレードマークであるTシャツと
変装の道具を買いに来ていた。
こんな変な柄のTシャツがデパートの服売り場に売っているだろうかと
心配したのが何のことはない。
今の服売り場の半分はその服で埋め尽くされていた。
それもほとんど売り切れ状態でここにある5〜6枚しか残っていない
という状態だった
のび「このTシャツを着るものは救われるか・・・馬鹿げてるよ・・・」
53 :1:2007/02/11(日) 00:01:24.00 ID:yqG68aXS0
服を買った僕たちは変装のカツラやらサングラスを買いに
雑貨コーナーに来たのだが、二人は子どものようにはしゃいで
色々なものを被るわ、遊ぶわでなかなか決められずイライラしてきた
のび「早く服とカツラ買って出木杉君の所に行かなきゃ
約束の時間に合わなくなっちゃうよ」
ジャイ「大丈夫だって、少々待たせたって。出木杉だもん
奴なら笑って許してくれるって」
スネ「そうそう、大体今回の計画だって僕は気に入らないんだ。
昔っからこういう時だけリーダー面するところあっただろ?」
のび「そんな言い方ないだろ!出木杉君だって僕らの仲間じゃないか!!」
二人の無粋な言い方に少しばかり腹を立ててしまった。
54 :1:2007/02/11(日) 00:04:50.32 ID:yqG68aXS0
ジャイ「おいおい、怒るなよ。俺様だって出木杉のことは仲間だと思ってるよ。
だけどよう出木杉って昔から何でもできる奴だったろ?
それでこっちがちょっとばかり取っつきにくいっていうか。」
スネ「そうなんだよね、何でも出来て目立っちゃうから
野球にもあんまり誘わなかったし、大体さあお前が一番奴に
嫉妬してたじゃん。
(しずかちゃんとイチャイチャしやがってキー!悔しいっー!)
とか言ってさあ」
のび「そ、それはそうだけどさ。
まあ今となっては何とやらというやつで」
昔のことを思い出して急に恥ずかしくなってしまった。今思えばかなりの
嫉妬心を彼に抱いていたもんだ。大人になっている今では笑い話だが
55 :1:2007/02/11(日) 00:16:21.64 ID:yqG68aXS0
のび「とにかく今の彼に対しては僕は何の嫉妬も妬みもないよ
ただあるのは彼が僕らの信頼できる仲間だということだけだよ!!!」
ジャイ&スネ「・・・・・お前そんな恥ずかしいことよく平気で言えるな」
二人はあまりにポカーンと見つめているので
言ったこっちも恥ずかしくなってしまった。
ジャイ「よしっ!!!これでいいなどうだ」
手早くそこらにあるパンク風の茶髪カツラを被り
ジャイアンは僕らの法へと顔を向けた。
スネ「まあいいんじゃない?少なくともジャイアンだとは誰も気づかないと
思うねえ。売れないミュージシャンキャラならばっちりだね」
ジャイ「何だとーーー!!お前はこれ被れ!!!」
ジャイアンは怒ってスネ夫に禿ヅラを被せた。
スネ「何だよこんなのじゃ恥ずかしくて外に行けないよ」
ジャイ「いいんだつうのこれで!!早く俺たちは行かなきゃなんねえんだ
俺たちの仲間が待ってんだからな!なっ!」
その言葉を聞いて僕は少し嬉しくなった。
のび「さあ行こう、僕らの仲間の所へ!!」
56 :1:2007/02/11(日) 00:37:23.31 ID:yqG68aXS0
―3日前 ススキガ原の裏路地―
一番「ガハッ、お前なんてことをしてくれたんだ・・?」
彼の体からはとめどなく血が溢れ出てきている
どうやら悪魔が下腹部の辺りを撃ったのが原因らしい
手下の悪魔から手から発せられた光線によって腹が焼かれたのだろうか
少し焦げ臭い匂いが鼻に入ってくる
出木「・・・・お前にはホトホト呆れさせられたよ
あまりにも馬鹿なんだ馬鹿すぎるんだよ、お前は」
一番「ハアハア・・・・ガハッ・・・」
出木「何だ?もう声も出ないってか??」
彼の体はもう声を出す気力も残っていないのか断末魔の様な声だけが
あたりにこだましているだけだった
59 :1:2007/02/11(日) 00:47:02.85 ID:yqG68aXS0
出木「言っただろ?一番には勝てないって・・・・
これで分かった?」
一番「ハアハア・・・ウゥ・・・・」
どうやら意識を失ったらしい、そのまま辺りにも血が流れ続けている
出木「運が良ければ誰かに助けてもらえるかもね
こんな裏路地まで通りかかる人がいればだろうけどね」
彼に背を向けて電柱に捕まっていたネコのような
不気味な造形の悪魔を呼ぶと嬉しそうに肩に乗った。
そろそろ奴らに電話かけなくちゃな。きっと計画を聞いて驚くだろうけど
そう思いながら懐に入っている携帯電話を取り出しある人物にかけた。
のび「もしもし出木杉君かい?そっちに何かあったのか?」
出木「いや、特にない・・・ところでいい作戦を思いついたんだ
もう現状ではこれしか考えられない、奴らの支部へ乗り込み
一番を拉致しよう!!」
笑いを必死で堪えながら彼に作戦を告げた
第17話 THE END
57 :愛のVIP戦士:2007/02/11(日) 00:38:17.75 ID:Bj+gcWM0O
>>1もしかして漫画書いたりしてる?
61 :1:2007/02/11(日) 00:52:03.82 ID:yqG68aXS0
>>57
本格的に漫画描いたことはないですねえ
消房の頃はよく自由帳とかに書いてましたけど。
でも今はドラえもんだけはうまく書けますよ
あとこの作品は映像が浮かんでそれを文章にしてる感じですね
62 :愛のVIP戦士:2007/02/11(日) 00:54:15.53 ID:5uRuherjO
>>1
いつも乙です。
それにしても出来杉め..。沸くテカが止まりませんな。
63 :1:2007/02/11(日) 00:56:17.85 ID:yqG68aXS0
あと今回の話に出てきた電話魔事件も
本当に漫画であった事件です。
ドラえもん30巻に載ってた話を元にしました〜
その1 その2 その3 その4 その5
その6 その7 その8 その9 その10
その11 その12 その13 その14 その15
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キャラのセリフもつかめてきてるみたいだし、これからますますwktk